
どうも、Kotaです。
前回の記事で、FXにおけるオシレーターの使いどころや正しい相場の読み方をお伝えしてきましたが、オシレーターが表す投資家心理について、もう少し詳しく解説してみようと思います。
前回の記事はこちらです。
オシレーターの活用方法
トレンド系のインジケーターでは、トレンドの方向を表すことができますが方向しかわからないため、トレンドの強さや投資家の心理が強気なのか弱気なのか、といった細かい分析ができません。
一方でオシレーター系のインジケーターでは、相場の流れの中で投資家の心理状態の強弱をあらわすことができるという強みを持っています。
この2つを組み合わせると、 トレンドの方向や、その中での投資家たちの心理状態が手に取るようにわかる ので、安心して利益を狙いにいけるトレンドなのか、あるいはトレンドが転換したり停滞しそうな、FXトレードには不向きな局面なのか、ある程度判断できるようになりますよね。
今回は、この両者を組み合わせ、 相場の向きと投資家心理の不一致で起こる「ダイバージェンス」という現象について解説します。
ダイバージェンスという概念
このチャートは、トレンド系インジケーターの代表格「移動平均線」と、それと同期間に設定した、オシレーター系インジケーターの「ストキャスティクス」を表示させたチャートです。
チャートは売りが有利なゾーンに入っていて、移動平均線も下落している、典型的な売りトレンドに見えますよね。
移動平均線とオシレーターが同じ方向にあれば、それは下落する価格に対して、その方向に向かってエントリーをしたい投資家が多いということです。大きくそちらの方向に利益を伸ばしやすいでしょう。
しかし、このチャートでは、移動平均線や価格が下がっているにもかかわらず、ストキャスティクスはゆるやかな上昇を見せていますよね。
移動平均線が下げているので、ここで売りに走るトレーダーももちろんいます。でも、過熱していた売りの勢いが落ち着き、全体としての売りが減少、そのまま利益確定(買い決済)をするトレーダーも増えてきます。
その兼ね合いで、こういう相場ではわかりにくい動きをすることがあります。
「ダイバージェンス=トレンドの反転」とは限らない
トレンド方向への過熱状態が落ち着き、利益確定が増えてきて投資家心理が弱くなってきたとき、ダイバージェンスという現象が起こります。
でも、間違ってはいけないのは「ダイバージェンス=トレンド反転のサイン」というわけではないということです。
例えば、上でお見せしたチャートを見ると、たしかにダイバージェンスが起こっていますが、その後すぐに買いポジションを持っても負けてしまいますよね。
オシレーターの反転を見たからといって、安易にトレンドとは逆方向へのポジションを持つべきではありません。
移動平均線でもダイバージェンスは起こる
このダイバージェンスという現象は、オシレーターだけでなく、移動平均線でも起こる現象です。
赤いラインでは高値を更新していますね。それに対し、移動平均線の頂点は下がっています。
オシレーターも、移動平均線より敏感にトレンドの異変を捉えるので、当然ダイバージェンスを起こしていますが、オシレーターだけでなく、移動平均線でもダイバージェンスを起こると、その後の下落のきっかけになりやすいのが特徴です。
まとめ:現象よりも「なぜ?」が大事
大事なことは「トレンド方向にオシレーターが逆行したらダイバージェンス=トレンド反転するかも」と丸暗記することではありません。
必ず「なぜそうなるの?」ということを考えることです。
チャートは投資家心理が反映されたもの。投資家の心理がどう動いたのか、チャートから読み解く癖をつけましょう。
それによっていろんな相場で応用がきくようになりますし、FXで勝ち続けるためにはそういう思考回路を持つべきでしょう。